CBR400F‐Ⅱ

ボクは、数十年前に400㏄のオートバイを手にいれました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　当時のバイト代(2年分)とお盆と正月の小遣いを全てつぎ込んで、友人から購入した代物です。購入時から、真っ白に塗装されてました。当時流行っていた漫画で『ホットロード』って言うのがあったんですけど、その主人公が乗っていたのがCBR400Fだったんですね(細かく言うとCBR400F‐1型)、それを意識して塗装されたそうです。　しかし、ボクは当時そんな事全く知らず、ちょっと暴走族っぽいな・・・なんて少し抵抗があったんですが、それから毎日楽しい日々を送っていました、青春ってヤツですかね？　　　　　　　　　　　　　　　　　車の免許を取り自動車に乗る様になると、いつの間にかオートバイには乗らなくなっていきました。　　　そして、数十年が経った今・・・

久しぶりにENGかけてみようーっと！

忘れた頃に、猛烈にオートバイに乗りたくなるもんですね・・・　予兆は、去年からあったんです。　　　　　　　　急に、大型自動二輪の免許が欲しくなって秋口から教習所に通いだして、免許を取ったんです。　　　　　まあ、免許を取れば当然乗りたくなるのが当たり前だと思うんですが・・・いかんせん先立つものが無くて(お金の問題ですね)、冬を越しました。　そして春になり天気の良いゴールデンウィークが過ぎ、いよいよウズウズもピークです！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　取り合えずバイクに乗ろうとガレージ(物置小屋)の奥にしまってあったCBRを引っ張りだしました。　　　勿論すんなりエンジンがかかるとは思ってませんよ、でもひょっとしたら何とかなるかな～なんて思いながらキーをONにしてみたところ、メーターのインジケーターはショボく薄暗く浮かび上がる程度で、全くセルが回りません！                                                                                                                               

まあ、当然です。　バッテリーを変えた方が早いのはよくわかるんですが、買いにいくのも面倒だし取り合えず充電してみる事にしました。　しかも、ソーラーパネルで！                                                                                                  　

30分ほどですが、充電してみました。　再びキーをONにすると、今度は先程とは比べものにならないぐらいインジケータのランプが煌びやかに眩しいくらい点灯したので、                                                           

ENGもかかるだろうとセルスイッチをON にしました！　ですが、期待も虚しくンともすんともいいません・・・バッテリーも十分だと思うので、何処か故障してしまったのでは？とスタータやリレー等の部品をみては見たものの、サッパリわかりません。 思い切って、バイク屋さんに電話して聞いてみたところ、キャブレターに残っている古いガソリンを抜いて試す様に言われました。　セルも回らないのにガソリンは関係無いように思えましたが、日ごろから点検整備をしているバイク屋さんが推奨するならやってみる価値はあるかなと思い、キャブレターに残っているガソリンを全て抜いて、再度チェレンジです！　                 　 しかし！サッパリです・・・途方に暮れ、他に何か試す事はないかと考えた挙句、押しがけです！

押しがけしてみる

セルがどうしても回らないので、仕方なく押しがけする事にしました。もう意地になってしまって、絶対にエンジンをかけます・・・  押しがけなんて、今まで生きて来て数回しか経験ないんです。　　　　　　　しかも古い400㏄のオートバイなんて、重すぎてやる気にもなりませんが、今回は特別に張り切ってやってみました。が！予想通り、かなり重い・・・こんな重たいバイクどこまで押して行ける？絶望しかない！必死の思いで、家のかどの勾配を利用して勢いをつけますが、体力が無さ過ぎて自分が倒れそうです。　　　　　　　最初はコツが掴めず、全くエンジンがかかる気配がしません・・・格闘する事15分、キャブレターのチョークを開けギアを色々変えて最適な段数を探り、何度も押してクラッチを繋ぎやっとの思いでかける事が出来ました！汗びっしょりで、息も途絶えそうなくらい苦しい・・・数分そのままにして、エンジンが温まるのを待ちます。ヘッドカバーの辺りが熱くなってきた頃に、チョークを戻しアクセルを開けてみたところ、回転の上がり具合はイマイチですがちゃんと回ります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やったぜ～気分も上がります！　しかし、アイドル回転がとても不安定で気を抜いた瞬間に止まってしまいました・・・声も出ない、溜息だけが吹き抜けていきます。ガックリと肩を落としつつも、再度押しがけを開始します。その後、何度も同じ事が続きＴシャツはびっしょり、暑いしバケツで水を頭から被りたいぐらいです。3回目ぐらいから、コツが掴めたのかすんなりかけられる様にはなりましたが、そんなのどうでもいいです。トータルで5回ほど押しがけしたんですが、毎回チョークを戻してアイドル状態にすると、エンジンがストンと止まってしまう状況です。何が原因なのかサッパリわかりません、他に自分に出来る事を考えてみて、取り合えずテスターでバッテリーの電圧やスタータリレー等の電流チェックをするぐらいしか思いつかなかったので・・・やってみます。

テスター

いざテスターを引っ張り出してみると、電池が切れてたのでホームセンターまで買いにいってみたところ、電池が特殊な様で店員さんに調べてもらってやっと手に入れる事が出来ました～疲れる、１時間ぐらい掛かかってしまいバイクを、またしまおうかと思うぐらいへこみました。やっとの思いで、電圧を測ってみたところ10.01Ⅴ・・・ひ 低い！エンジンをかけるには最低でも11Ⅴは無いと無理です。もっと早く、いや一番最初にバッテリーを確認するべきでした。疲れがどっと出ましたが、重い体を引きずって再度ホームセンターにバッテリーを買いに向かいます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お店に付いてカー用品コーナーに行くと、何とありませんでした！サイズが無かったんです・・・更に肩を落としつつも、諦めません！次の店に向かいます、なんだかんだ隣町の方まで行ってやっと見つけました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかし、まだ災難は続きます・・・商品を引き取るには、印鑑がいると言われました！

法規が改正されて、充電前の新品のバッテリ―をお店から引き取る際には、印鑑を証明書に押さなければなりません。

忍の216

じゃあ、印鑑持って来ないと引き取れないの？

こちらで、充電を済ませればそのままお持ち帰りできますよ

 

と云う事なので、充電をお願いする事、30分ほど待ちました・・・・　そんな訳で十分余計な時間をかけて、バッテリーを家に持ち帰りました。

始動！

昼過ぎからノンビリ作業していたと言え、家に帰ると辺りはもう真っ暗です。全くついてない日です。        　　　　　　　　　                                                                                           　照明の下で、買ってきたバッテリーをバイクに取り付け、いよいよ始動です。頼むかかってくれと、念じながらセルボタンを押します！　すると、キュルルルと元気にセルが回ります！そして、初爆！これまた元気にエンジンがかかりました～　結局のところ、原因はバッテリーの電圧不足だった様です。いやーここまでの道のりは長かった!!　感動的です、嬉しい！　もっと早くバッテリーの劣化に気付くべきでした、バッテリー電圧が低いと、エンジンの回転も維持出来ないんですね～勉強になりました。　　　　　　　　　でも色々あったせいか、喜びも感動も一段と思い出深い一日になりました！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　この際だから、車検も通してまた乗り回そうかな？